ホワイトサンズ国定公園(White Sands National Monument)はアメリカニューメキシコ州の南に広がる純白の砂漠です。

テキサス州のエルパソから北東に約130kmのところに公園はあり、エルパソからは車でのアクセスのみです。インターステート10を北に行くとすぐにニューメキシコ州に入り、さらに北東に2時間弱、潅木がところどころ生えているだけの乾燥した砂漠地帯をひた走ります。徐々に周りの風景は白っぽくなり、しばらくすると公園の入口の赤色の小屋が見えてきます。その入口を通り抜けると、道路、駐車場、何もかもが信じられないほど純白で幻想的な世界が目前に広がります。縦横約40キロに及ぶこの砂漠は石膏でできており、裸足で歩くと湿り気がなくさらさらで気持ちよく、思わず童心に帰って砂遊びをしたくなってしまいました。私は残念ながら見ることはできませんでしたが、夕暮れから夜にかけて、特に満月の夜の風景はすばらしいとのことでした。
テキサス州エルパソ。アムトラック・ユニオン駅を降りると道路標識、看板など辺りにはスペイン語があふれ、ここがメキシコとの国境の町であることがわかります。ダウンタウンから15分も歩くともうそこは国境で、パスポートさえあれば審査も何もなく国境となっている川、リオ・グランデ(Rio Grande)を越えてメキシコの町ファレス(Juarez)に行くことができます。国境を越えると銀細工や皮製品などの土産物屋や、食料品の市場、屋台などが並んでいて、少しだけメキシコの雰囲気が楽しめます。リオ・グランデは橋を渡ると25¢払わなくてはいけませんが、貧しいメキシコ人にとっては、さらに安く渡れる渡し舟(左の写真)を利用する人が多いようです。また、アメリカに不法入国しようとするメキシコ人は未だに多く、国境パトロールの姿も目に付きます。
エルパソ(El Paso)
辺り一面が真っ白。幻想的な風景です。
入口付近はまだブッシュ(潅木)があちこちに生えています 徐々にブッシュは減り、真っ白な砂漠になってきます 真っ青な空と真っ白な砂漠のコントラストがとてもきれいです 辺り一面真っ白!
カールスバッド洞穴群国立公園(Calsbad Caverns National Park)
カールスパッド洞穴群国立公園(Carlsbad Caverns National Park)はエルパソの東230km、ニューメキシコ州の南、テキサス州の州境近くにあります。世界最大級の鍾乳洞でユネスコの世界自然遺産にも登録されており、夏には日没の頃、数万羽とも数十万羽とも言われるコウモリが一斉に飛び立つ瞬間を見ることができますがその様は圧巻です。日没前に洞穴の入口付近でレンジャーからコウモリの生態についての説明があり、何がサインなのかわかりませんが突然南の方角に一斉に飛び立っていきます。それは鳥の群れのようにも見えますが、良く目を凝らして見ると黒く渦を巻きながら飛んでおり、それはまさにコウモリでした。洞穴内のツアーもありますが、中は一年を通してひんやりとして涼しく、ゆっくりと見て回るには上着が必要です。
ホワイトサンズ国定公園(White Sands National Monument)
思わず童心に帰ってしまいます
国境の川、リオ・グランデ
一斉にメキシコに向かって飛び立つコウモリ